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カンボジアは、戦後、独立してからも、ベトナム戦争と東西の冷戦に翻弄された国。
その果てに生まれたポルポト政権下では、偏った価値観のもと、わずか4年弱の間に、カンボジアの人口の3分の一近くの人が殺されていったといいます。
その後も長い長いあいだ内戦状態にあり、近年、ようやく立ち直りはじめたばかりの国です。
以前から興味はあったのに、行ったことはまだありませんでした。
まずは自分の目で見ておかなくては!
2004年の秋、プライベートでカンボジアへ飛んだのは、そんないきさつからでした。
カンボジアに行く3年前には、アフガニスタンに行って、出会った子どもたちの写真をたくさん撮ってきました。
結果的に、それで写真展を開いたりすることができたけれど、最初は写真集を出したり、写真展が開けたりするなんてことは思いもよらなかった。
「地雷が多く埋まっている危険な国に、女優さんを連れて行くなんてできません」
そんなまわりの反対を、私の想いで一生懸命説得し、ようやく実現した旅だったのです。
兵庫県生まれ、神戸育ちのわたしは、阪神淡路大震災を経験し、そこからたくましく街を復興させた友人や仲間たちに背中を押されるようにして、諦めかけていた女優への夢を追いかけてここまできました。
だからこそ、今のわたしにできることってなんだろう?って、常に自分に問いかけてきました。
アフガニスタンも、カンボジアも、ホストファミリーのいるNYも、わたしの中では、みんな同じくらい大切で、いつも心に留めておきたい大きな存在です。

ジャーナリストや、プロのフォトグラファーとは違う、私なりのやり方で伝えられることがきっとあるはず。
女優として活動している今の私だからこそできること。。。
いろいろな場所に行って、そこに行くことができない方々のために、自分の見たこと、感じたこと、現実を、伝えたい。
そんな思いから、カンボジアでも、子どもたちの写真を撮ってきました。
大それたことなんてできないけれど、ただ、皆さんに知らせたいんです。
子どもたちのまっすぐな瞳が語りかけてくる、この国の今、そして未来。
きっと、そこから何かが始まるはずだから。
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カンボジアには、文化人などがたくさん殺されたという悲しい歴史があります。
ただ学校へ行きたい、と口にした子どもでさえも。
だから、とくに田舎のほうではまだ、子どもを学校に行かせるのには抵抗があるようです。
学校の設備を整えたり、経済的なフォローをすることも大切ですが、子どもたちに教育を受けさせるという、親たちの意識改革も必要になってくるのではないでしょうか?
しかし、首都のプノンペンや、観光地として栄えているシェムリアップなどでは、外国人やボランティアの方々も多いので、教育に対する人々の意識は高くなっています。
私の行った際も、日本人の女性が、15人くらいの子どもたちにボランティアで日本語を教えていたようすを見学する機会がありました。
印象的だったのは、学んでいる子どもたちの目。
ほんとうに、わくわくしながら、楽しそうに、一所懸命ひらがなの書かれた黒板を見てるんです。
そして、大きな声で「あ、い、う、え、お〜」と。
なにか学びたい、外国語を話せるようになりたい。自分たちの国に来てくれる外国人の人たちと話してみたい。
おとなになったら、こんなことがやりたい。
設備もなにも整っていない、小さな教室の中に、好奇心と夢がいっぱい。
みんな、ささやかな勉強のチャンスを、一生懸命生かそうとしていました。
学校に行けることとか、学べることって、あたりまえのことじゃないんですね。
わたしも、子どものころのことを思い出してしまいました。
宿題ヤダ!とか学校休みたい〜!って言っていた自分。
こんなふうに、世界には一生懸命学ぼうとしている子たちがいるんだよ
でも、すべての子どもが学校へ行きたくても行けないことがあるんだよ
あたりまえのことなんて、なにひとつ、ないんだよ、と
日本の子どもたちに伝えなきゃって、思いました。。。
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アフガニスタンの子どもたちを撮影して帰ってきてから東京都内のある小学校の校長先生に頼まれて5、6年生の子どもたちにアフガンについての授業をする機会がありました。
自分の撮った写真のパネルなどを持っていき、まず、その国がどこにあるのか?
どういう子どもたちがいて、どういう暮らしをして。。。
そんなところから話しはじめました。
最初は、「ノリカだ〜!わ〜〜〜〜!」なんて大騒ぎしていた子どもたち。
でも、「この子たちはきみたちと同じ歳よ」と、この子たちがどんな夢を持っていて、どんな学校に行ってて、「授業はテントで、地面にゴザをひいてやってるんだよ」なんて話をしているうちに、水を打ったように静かになっていっって。。。
地雷で足をなくした子どもたちのこと、とても過酷な状況の中でも、夢を持って一生懸命、勉強している子どもたちのこと、いろんな話を、みんなが最後まで、真剣にきいてくれました。
授業の終わりには、
「その子たちはなにを食べてるんですか?」
「ぼくたちとおんなじ歳の子たちはどんなことが好きなんですか?」
それはもう、たくさんの質問が飛び出してきました。
そして一週間後。
授業を聞いてくれた子どもたちから、たくさんの手紙が届きました。
「ぼくたちは、平和について、みんなで話し合いました」
「助け合うことやボランティアって、すごく難しくて、わたしたちにはとてもできないと思っていたけれど、のりかさんがお話してくれたように、小さなことからでも始めてみようと考えました」と、それぞれにいろんな想いがつづられていました。
「僕たちは今、お小遣いもたくさんもらってなくて、お金とか送れない。
だから空き缶ひろって、お金にかえて送るっていう方法もあると知ったので、空き缶キャンペーンっていうのをやってます」なんてことも。
わたしが伝えることで、彼らひとりひとりがなにかを感じてくれて、ひとりひとりできることを考え、行動に移してくれたんです。
本当に感動しました。ああ、アフガンに行ってよかった。
この子たちに伝えられてよかった。涙が出ました。
そして、日本の子どもたちも、捨てたもんじゃない!スゴイ!って誇りに思いました。
みんな、知るきっかけさえ創ってあげたら、そこから、なにかを感じて、考えて、行動に移す力は、ちゃんと持っているんだなって。
アフガン、日本、そしてカンボジアの子どもたち。
子どもたちの笑顔も、夢を語るキラキラした瞳も、国や宗教やいろんなことをこえて、世界共通です。
これからも、できるだけいろんな国に行って、子どもたちと出会いたい。
話したい。手をつないで遊びたい。
どんなところでも、どんな環境でも、夢を持って生きている子どもたちのことを日本の皆さんに、子どもたちに伝えたい。と思っています。。。
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